タンス預金はどのくらい?いくら必要なのか
タンス預金をコツコツ行っている方やこれからタンス預金を行うか考えている方の中には、一般的なタンス預金の金額がどのくらいなのか、いくら必要なのか気になっている方も多いかと思います。
タンス預金の平均的な金額やどのくらい必要なのか、自宅で保管管理する際の注意点についてわかりやすくご紹介します。資産を適切に管理したいと考えている方などは、参考にしてみてください。
一般的なタンス預金の金額
平均的なタンス預金の金額は、第一生命経済研究所の調査によると以下の通りです。
- 現金残高は2016 年末に102.4 兆円とピークに達した。
- 国民1人当たりの現金保有額を計算すると、81 万円(=102.4 兆円÷1.26 億人)となる。
つまり、タンス預金の残高は増加傾向で、なおかつ平均額81万円と比較的高めの水準といえます。ただし、1億2,000万人以上のタンス預金を単純に平均化しただけでは、正確な平均値を求めるのは難しい側面もあります。
第一生命経済研究所でも指摘されているように、いわゆる富裕層に該当する層がタンス預金の平均を引き上げている可能性もあります。
また、タンス預金の平均額81万円前後を目安に現金を貯めたとしても、各家庭に必要な予備資金には違いがあります。
そのため、タンス預金がどのくらい必要なのか調べたい・判断したい時は、平均額以外の観点から分析してみましょう。
タンス預金はどれくらい必要?
タンス預金がどれくらい必要か考える際は、生活に必要な支出を基準に計算してみましょう。
たとえば、1ヶ月分の食料品と保険医療費をすぐに負担できる程度の現金を確保しておけば、万が一至急支払いが必要な場面でも乗り切れます。
緊急事態に備えて一定額の現金を置いておく場合、「普段の生活費の3か月~6か月分」あれば十分に賄えると言われています。普段の生活費が20万円であれば、自宅の金庫に60~120万円程度あれば、急なケガや病気になった時も含めて、概ね安心でしょう。
また、タンス預金の限度額に関しては、1,000万円を目安にしておくのも大切です。
国税庁の「令和3事務年度 所得税及び消費税調査等の状況」によると申告漏れ所得金額は、1件あたり1,613万円です。
一般的に税務調査は、申告漏れ所得の大きな金額から行われていると想定されています。1,000万円を超えるタンス預金を行っていると税務調査を受ける可能性があるので、多額の現金を自宅に保管しすぎないようにしましょう。
また、1,000万円を超えるタンス預金を所有している場合、自宅の被災による紛失、その他盗難による大きな損失を招く可能性があります。
タンス預金がどれくらいか検討する際は、1ヶ月もしくは数か月程度の食糧費や保健医療費、1,000万円未満を目安にするのも大切です。
そもそもタンス預金にメリットはある?
タンス預金を行い始めた方の中には、そもそもタンス預金自体にメリットがあるのかわからない方もいるかと思います。
続いては、タンス預金にメリットがあるのか確認していきましょう。
突発的な支出に対応しやすい
タンス預金を一定額用意しておけば、突発的な支出に現金で対応することが可能です。
たとえば、ケガや病気で診療・入院しなければいけない場合、クレジット決済に対応していない医療機関でも費用を負担できます。
また、災害などで停電してしまった場合、スマホ決済やクレジット決済による支払ができず、食料品や生活用品を購入できなくなってしまいます。少なくとも1ヶ月分の食料品を購入できるタンス預金があれば、このような非常時でも対応できます。
相続の際に口座凍結の影響を受けない
被相続人の相続資産が口座に入っている場合、遺産分割協議を完了させるまで凍結されてしまいます。家族が亡くなった後は、葬儀などでまとまった費用を捻出する必要もあります。
相続財産で葬儀費用などをまかなう方にとっては、特に注意すべきポイントです。
タンス預金で数10万円以上の現金を確保しておけば、上記のような場面でもスムーズに支払いを進められます。
銀行破綻による影響を抑えられる
銀行破綻による影響を抑えられるのが、タンス預金のメリットといえます。
銀行が万が一破綻した場合は、ペイオフ制度によって1,000万円までの預金を保証してもらえます。つまり、1,000万円を超える預金がある時は、保証してもらえないということです。
複数の金融機関に預金を分散させたりタンス預金でまとまった現金を保管したりしておけば、銀行破綻による資産の減少リスクを抑えられます。
タンス預金について更に詳しく知りたい方は下記ページでまとめていますのでぜひご参考ください。
タンス預金の注意点
タンス預金の注意点は、以下の通りです。
- 大きな金額を確保するとリスクが高まる
- 現金で保管しても利息に相当する利益は得られない
- 盗難や紛失リスクがある
前半でも紹介したように1,000万円を超えるタンス預金は、税務調査のリスクが出てきますし、盗難・紛失による損失も大きいといえます。
特に資産の活用を検討している方にとって利息を得られない点は、大きなデメリットです。しかし、国内の銀行へ預け入れても低金利のため、効率的に利息収入を得にくい状況です。
そこで海外銀行口座という選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。
海外銀行に預金として預け入れた場合、少なくとも1~3%程度の利息を得られます。また、高い金利なら10%台のケースがあり、インフレ対策などとしてもメリットがあります。
タンス預金は生活費1ヶ月もしくは数か月分程度の金額にしておこう
タンス預金をどれくれいの金額まで確保しておけばいいか悩んでいる時は、食料品などの生活費1ヶ月分もしくは数か月分に相当する現金を用意しておくのがおすすめです。また、もう少しまとまった金額を用意しておきたい場合は、多くても1,000万円未満にしておきましょう。
タンス預金をきっかけに将来へ向けた資産の管理を考え始めた方などは、今回の記事を参考にしながら預金の分散管理や海外銀行口座の開設を検討してみてはいかがでしょうか。
また、海外銀行口座の開設手続きに関する流れなどがわからない時は、サポート会社の利用をおすすめします。
申請作業そのものは本人対応が必要なものの、銀行から送付される資料やメール内容の翻訳作業、銀行ごとの特徴やサービス内容、注意点などに関するアドバイスを受けられますし、1から手続きの流れを調べる手間を省けます。
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※2023年4月20日調査時点
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合同会社PPS
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- 吉岩勇紀代表
2007年創業、これまで2,500人以上の海外銀行の口座開設をサポート。独自の人脈と豊富な知識で海外銀行とのコネクションを築く。現在はプライベートバンク(モナコ)・アクレダ銀行(カンボジア)の口座開設をサポートしている。
※2025年1月30日調査時点