ABA銀行(カンボジア)
ここでは、カンボジアの商業銀行であるABA銀行について、魅力や基本情報、口座開設方法などをまとめてご紹介します。
ABA銀行とは?
https://www.ababank.com/
カンボジア最大の商業銀行
ABA銀行は、総資産137.6億ドル(2024年)を誇るカンボジア最大の商業銀行です。ナショナル・バンク・オブ・カナダ(資産約3,320億ドル・2024年10月末時点)の完全子会社として運営され、Standard & Poor’s(S&P)から長期信用格付け「B+(見通し:安定的)」を取得しています。※
Global Finance誌から11年連続(2015–2025年)で「カンボジアのベストバンク」に選出。顧客は約440万人(2024年末時点)で、全国に99支店、セルフバンキング機(ATM等)1,700台以上のネットワークを展開しています。※2
※情報参照元ABA銀行公式サイト(https://www.ababank.com/en/aba-news/aba-bank-maintains-strong-b-credit-rating-from-sp/)
最大年利2.50%と充実した国際送金機能
ABA銀行の魅力は、米ドル定期預金で最大年利2.50%(1年満期、2025年時点)です。
国際送金については、日本からの送金受取が可能で、日本円を含む複数通貨での受取に対応。JPYは自動的にUSDに変換されます。また、日本への送金もABAモバイルアプリからSWIFT送金で行え、JPY受取時のABA側の被仕向手数料が無料(プロモーション期間中・対象通貨および提携銀行限定)という特典もあり、日本との資金移動において優れた利便性を提供しています。
デジタルバンキングサービス
ABA銀行は「カンボジアのベストデジタルバンク2024」に選出され、受賞歴のあるABAモバイルアプリは2024年に利用者が33%増加しました。※
カンボジア初のAI搭載バーチャルアシスタント「Navi」を導入し、24時間365日多言語対応のサポートを提供。アプリは日本のApp Store/Google Playからダウンロード可能です。国際送金では、モバイルのSWIFT送金が1取引/1日いずれも最大10万USDの上限で利用でき、口座開設(Instant Account)、定期預金の開設、QRコード決済(KHQR・クロスボーダーQR)など主要な銀行手続きの多くをオンラインで完結できます。
ABA銀行の基本情報
https://www.ababank.com/debit-cards/
| 最大年利 | 2.50%(米ドル定期預金・1年満期) |
|---|---|
| 普通預金の最低預金額 | なし(0ドルから開設可能) |
| 定期預金の最低預金額 | 100USドル
※カンボジアリエルの場合は40万リエル相当 |
| 日本との送金 | 送金・受取ともに可能
※日本円の受取手数料無料(プロモーション期間中・対象通貨/提携銀行経由のみ) |
※情報参照元ABA銀行公式サイト(https://www.ababank.com/en/aba-news/free-inward-fee-for-swift-transfers/)
ABA銀行の口座開設の流れ
ABA銀行の口座開設について、日本人が開設する際の重要なポイントと具体的な手順を解説します。
開設場所の制限と注意点
日本からの完全なリモート開設は不可です。ABAインスタントアカウント機能はカンボジア国民IDカード保有者のみ利用可能で、日本人を含む外国人はカンボジアを訪問し、支店で対面の手続きを行う必要があります。
一部の第三者が郵送のみでの口座開設を宣伝する例がありますが、ABAの公式要件では対面KYCおよび居住/雇用実態の確認が必要です。非公式代行の利用は推奨されません。
カンボジアでの開設方法
全国99支店(2024年末時点)のいずれかを訪問して開設可能です。ABA銀行はカンボジア国内の居住地や職場を訪問して口座開設を行う「オフサイト開設サービス」も提供しており、提供可否や対応エリアは要問い合わせです。
- 事前準備
- パスポート: 有効なパスポート(有効なビザ添付)
- ビザ・在留関連書類: 居住ステータスを示す書類(賃貸契約/雇用契約/ホテルのリースまたは請求書等は原則6ヶ月以上)
- カンボジアの電話番号: ABAモバイル登録・SMS受信用に必要
- 住所証明: 賃貸契約書、住所証明書、ホテルのリースまたは請求書など(6ヶ月以上)
- ABA銀行支店を訪問
- 全国99支店(2024年末時点)のいずれかを訪問します。
- プノンペン本店にはジャパンデスクがあり、日本語でのサポートが受けられます。
- 申請書の記入と書類提出
- 銀行が提供する申請書に必要事項を記入します。
- パスポートと同じ署名が必要です。
- 本人確認のための写真撮影も行われます。
- 初回入金
- 普通預金口座は0ドルから開設可能です。
- 当座預金の場合は100ドルの初回入金が必要です。
- デビットカード即時発行
- 主要支店では、店内のカード発行機で即座にVisa/Mastercardを印刷できます。
- 発行時間はおおむね2分程度で、名前入りのカードが受け取れます。
- ABAモバイルアプリの設定
- その場でスマートフォンにアプリをインストールし、初期設定を行います。
- 登録にはカンボジアの電話番号が必要で、必要に応じて行員が設定をサポートします。
- 利用開始
- 口座開設当日から、主要なオンラインバンキング機能が利用可能です。
- 残高確認、送金、定期預金の作成などがアプリから行えます(SWIFT国際送金は審査・カットオフにより翌営業日処理となる場合あり)。
手続き時間は支店の混雑状況や書類確認・コンプライアンス審査により変動します(固定的な所要時間や“VIP対応”の有無は店舗・状況によって異なります)。
必要書類
口座開設時に必要となる主な書類は以下の通りです。
- パスポート原本: 有効なパスポート(原本)
- カンボジアビザ: 有効なビザ(複数回入国ビザ182日以上の滞在、または居住/雇用実態の証明が必要。観光ビザのみでは不可の場合あり)
- カンボジアの住所証明: 賃貸契約書/住所証明書/ホテルのリースまたは請求書(いずれも契約期間6ヶ月以上)、または雇用契約書・在職証明(6ヶ月以上)や自営業の営業許可 等
- カンボジアの電話番号: ABAモバイル登録・SMS認証に使用(登録番号として求められます)
- 完成した申請書: 銀行が提供するもの
※日本の住所証明は使用不可のため、現地での住所証明書類の準備が必要です。
ABA銀行のデビットカード情報
カードの種類と年会費
- 利用可能カード: Visa、Mastercard、UnionPay(※CSS系デビットを含む)
- 年会費: Visa Classic/Mastercard Standard=初年度無料・2年目以降5USD/年、UnionPay Classic=5USD/年、Visa Platinum Lite=20USD/年
- 発行手数料: 新規発行・有効期限到来時の再発行は無料(紛失等のカード交換は別途手数料)
- 維持費: (口座の月次維持手数料とは別概念。カードには上記年会費が適用される場合あり)
ATM手数料と限度額
国内ATM利用:
- ABA銀行ATM: 無料
- 他行ATM: 2%(最少5USD)
海外ATM利用(日本含む):
- 国際ATM手数料: 2%(最少5USD)+現地ATM設置者の追加料がかかる場合あり
利用限度額
- 1日の利用限度回数: カード種別により上限あり(Classic/Standard/UnionPay Classic=各10回/日、Platinum Lite=各20回/日)
- 1日の引出限度額: Classic/Standard/UnionPay Classic=5,000USD/日、Platinum Lite=10,000USD/日
- 単一取引限度額: ATM機種やカード設定に依存(ABA Mobileで日次上限の調整可)
追加機能
- タップ決済: コンタクトレス対応。PIN要否は金額や加盟店設定により異なる
- オンラインショッピング: 3Dセキュア対応のオンライン加盟店で利用可(eBay/PayPal/AliExpress等、受入可否は各社規定による)
- 3Dセキュア: 対応(Visa/Mastercard)
- ABA QR(KHQR対応): アプリのQRコード決済/受取に対応(KHQR対応の他行アプリからの送金も受取可)
まとめ年利最大2.50%の高金利が魅力のABA銀行
ABA銀行は、カンボジア最大手の商業銀行であり米ドル定期預金で最大2.50%という高金利を提供しています。
日本との送金も双方向で対応しており、国際的な資産運用において非常に便利な銀行と言えるでしょう。
ただし、口座開設にはカンボジア訪問が必須で、日本語サポートは限定的な点には注意が必要です。
海外銀行口座の開設を検討しているなら、専門的なサポートを行っている会社を利用するのがおすすめ。長年培ったノウハウを活かし、開設サポートだけでなく、開設後のトラブルや運用についての相談などにも対応してくれます。
POINT個人での口座開設は結構大変、手間をかけずに開設したいなら、
「海外銀行口座開設のサポート会社」を利用するのがおすすめ。
「特定の銀行口座への開設をすでに決めている方」「過去に口座開設の経験がある方」
は補助的なサポートが受けられる日本の銀行や行政書士事務所のサービスを利用するのも良いでしょう。
ただ、「どの銀行口座が自分に合っているかがわからない」「自分で調べたり、必要書類を用意できるか不安」という方はより手厚いサポートが受けられる、サポート会社を利用するのが得策と言えるでしょう。
合同会社PPSのサポートを利用して
日本で開設できる
海外銀行口座

プライベートバンク(モナコ)
- 最大年利
- 4~8%
- 最低預金額
-
普通 3,000USドル
(日本円で約41万円)定期 100,000USドル
(日本円で約1,360万円) - デビット
カード - 利用可

アクレダ銀行(カンボジア)
- 最大年利
- 1.45~3.70%
- 最低預金額(個人口座の場合)
-
普通 10USドル
(初年度のみ100USドル)定期 500USドル
(日本円で約7万円) - デビット
カード - 利用可

【サポート停止中】
JDB銀行(ラオス)
- 最大年利
- 1.50%
- 最低預金額
-
普通 300USドル
(日本円で約4万円)定期 ※取り扱いなし - デビット
カード - 利用可

【サポート停止中】
OCBC銀行(インドネシア)
- 最大金利
-
普通預金
1.25%
定期預金
(3か月・6か月・12か月)4~4.25% - 最低預金額
-
普通 200,000 ルピア
(日本円で約2,000円前後)定期 公式HPに記載なし - デビット
カード - 利用可
- ペイオフ
制度 - 利用可
(最大2,000万円まで補償)
by
合同会社PPS
「海外銀行口座開設」のプロフェッショナル

- 合同会社PPS
- 吉岩勇紀代表
2007年創業、これまで2,500人以上の海外銀行の口座開設をサポート。独自の人脈と豊富な知識で海外銀行とのコネクションを築く。現在はプライベートバンク(モナコ)・アクレダ銀行(カンボジア)の口座開設をサポートしている。
※2025年1月30日調査時点
