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海外銀行口座の解約方法と注意点

海外銀行口座を利用している方の中には、さまざまな理由で解約を検討している方もいるのではないでしょうか。しかし、国内銀行と異なる手続きやポイントがあるため、事前に準備を進めた上で慎重に検討するのが大切です。

この記事では、海外銀行口座の解約方法やポイント、注意点、デメリットについて、わかりやすくご紹介します。海外銀行口座の利用機会が減ってしまって解約したい方やこれから口座開設するにあたって解約についても覚えておきたい方などは、参考にしてみてください。

海外銀行口座の解約時の注意点やデメリット

まずは、海外銀行口座の解約手続きを始める前に覚えておくべき注意点やデメリットについて確認していきましょう。

銀行によっては解約手続きが複雑なケースもある

海外銀行口座の解約手続きを進める上で注意すべき主なポイントが、手続きに時間や手間がかかってしまうという点です。

国内銀行の場合は、どの銀行でも解約手続きに関する流れや必要書類に大きな違いがありません。しかし、海外銀行の場合は、国や地域・銀行によって解約手続きの流れや解約までにかかる期間などに違いがあり、なおかつ極めて複雑なやり取りを求められる可能性もあります。

また、銀行によっては、現地へ赴かなければ手続きを進められないケースもあります。国内に住んでいる場合は特にハードルの高い部分で、注意すべきポイントといえます。

相続による解約手続きは更に複雑

口座名義人が亡くなったことをきっかけに海外銀行の口座解約手続きを進める場合は、更に手間と時間がかかります。

特に相続手続きが関係している時は、現地の裁判所を通じて解約手続きや相続を進めなければいけないケースもあり、弁護士費用などの負担も発生します。

そのため、家族や本人が海外銀行口座を開設する・既に開設している場合は、口座名義人の死亡前に解約手続きを済ませておいたり相続を伴う解約方法を銀行へ直接確認しておいたりするのが大切です。

残高を小切手で渡されるケースも

国や銀行によっては、口座残高の返金方法に小切手が選択されるケースもあります。

また、国内 の金融機関には、海外で発行された小切手の換金について対応していない場合もあります。そのため、換金の可能な金融機関を探す手間や時間がかかり、注意点の必要なポイントです。

たとえば、アメリカ の銀行では、解約手続きにおける口座残高の返金方法に銀行間送金と小切手の2種類に対応しています。中には、小切手しか対応していない銀行も存在しているため、結果的に手間のかかる方法で解約手続きを進めなければいけない場合もあります。

これから海外銀行の口座を開設する方は、解約時にどのような方法で口座残高を回収できるのか確認しておくのが大切です。また、既に口座開設している方は、小切手の換金に対応している金融機関を調べておきましょう。

休眠口座になっていると更に複雑な手続きが必要

口座を放置していて凍結および休眠口座として扱われている場合は、口座を利用できるよう手続きを進めた上で、解約手続きを始める必要があります。

海外銀行の場合は、国内銀行と異なり半年程度で凍結されてしまいます。そのため、1年に数回しか口座を利用していない時は、口座凍結リスクが発生します。

海外銀行口座の解約に関するサポートサービスを利用するメリット

解約手続きに関するあらゆる疑問点に回答してもらえたり総合的にサポートしてもらえたりするのが、行政書士事務所へ相談するメリットの1つです。

行政書士事務所によって対応サービスが異なるものの、解約手続きで悩みやすい以下のようなポイントをサポートしてくれます。

  • 銀行から送付される外国語の書類を翻訳
  • 必要書類の助言
  • 現地での手続きが必要な場合、代理人を立ててもらえる

特に外国語に慣れていない場合、解約申込書に記載されている文章を翻訳するだけでも時間がかかります。そこで行政書士事務所へ翻訳を行ってもらえば、各項目の翻訳に手間と時間をかけずに済みます。

また、書類手続きから現地での対応も含めて代行してもらえるプランを利用すれば、解約手続きにかかる全ての作業負担を抑えられます。

なお、解約手続きのサポートサービスには数万円程度の費用がかかるため、相見積もりでサービス内容だけでなく費用相場も調べておきましょう。

その他にも、海外銀行口座の開設から開設後のアフターフォローまでサポートしてくれるサービスもあります。 海外口座開設のサポートサービスでは、口座開設に必要な書類や手続きの流れ、注意点などに関する助言、翻訳作業などといったサポートを提供しています。また、サポートサービスによっては、口座開設後のアフターフォローまで対応しているので、初めて運用する方にとってもメリットがあります。

下記ページでは「日本にいながら海外銀行口座を開設する方法」や「海外口座開設サポート会社」について詳しく解説をしています。海外口座を正しく利用・運用していきたい方はぜひご参考ください。

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海外銀行口座の解約前に進めておくこと

海外銀行口座の解約を決めた場合は、解約手続きへ進む前に口座へ紐づけられている各種サービスの登録情報を変更しておきましょう。

たとえば、クレジットカードやデビッドカードなどの口座情報を海外銀行に設定している場合は、解約手続き前に国内銀行や他の海外銀行の口座へ切り替えておく必要があります。また、海外に在住しているケースで生活費などの引き落とし先を他の銀行へ切り替える場合は、解約前に切り替えておくのも重要です。

海外銀行口座の解約の流れ

海外銀行口座の解約手続きは、一般的に以下の流れで進めていきます。

  • 解約に必要な書類を確認する
  • 解約申込書などに必要事項を記入する
  • 海外銀行へ解約に必要な書類を提出
  • 解約手続き完了の通知を受ける

また、解約手続きの際は、口座へ残っている預金を銀行間送金で国内銀行へ送金、もしくは小切手で返金してもらいます。なお、銀行間送金や小切手による換金の場合、国内銀行の口座に入金されるまで数か月程度かかる可能性もあるため、早めに手続きを進めるのが大切です。

海外銀行の解約例

HSBC銀行の香港口座は、郵送による解約もしくは現地の支店へ赴いて解約手続きを進められます。

郵送で解約手続きを進めたい場合は、まず独自に解約申込書を作成しなければいけません。国内銀行の解約手続きや他の海外銀行では、解約申込書に関してフォーマットが用意されています。しかし、HSBC銀行にフォーマットがないため、解約申込に関する文章を英語や中国語で作成します。

書類作成後は、HSBC銀行へ書類を送付し、電話による本人確認へ進みます。あとは、指定された金融機関の口座へ入金され、なおかつ口座解約に関する手続きが行われる流れです。

海外銀行口座の解約時点で凍結されないためには

海外銀行口座の解約時点で凍結されていると、口座を再度利用するための手続きを含めた手間がかかるため、より面倒な作業になってしまいます。

ここからは、海外銀行口座の解約時点で凍結されないための対策を解説します。

定期的に口座を利用する

海外銀行口座の定期的な利用は、解約手続きの負担を抑えるという意味でもメリットの大きな対策です。

海外銀行口座を放置していると、半年もしくは1年程度で凍結されてしまう可能性があります。そのため、少なくとも1ヶ月に1回程度は、口座から現金を引き出したり入出金を行ったりといった口座利用を継続しましょう。

銀行から通知が届いていないかチェックする

海外銀行からの通知は、忘れずにチェックしておきましょう。

海外銀行口座に何かしらのトラブルが発生したり放置による凍結の可能性があったりする場合、銀行側からメールや手紙による通知を送付してもらえます。そのため、万が一凍結の可能性が出ている場合は、事前に確認や凍結防止策を講じることが可能です。

海外銀行口座の解約前に準備を進めておくのが大切!

海外銀行口座の解約を考えている場合は、行政書士事務所へ相談してみるのも大切です。解約手続きの内容によっては、現地へ赴いて本人もしくは代理人を立てなければいけないケースもあります。

自分に合っていない海外銀行口座を開設してしまい解約せざるを得ない、といった理由による解約手続きは、特にもったいないといえます。

為替差益や金利といった点で海外銀行口座の利用を検討している方は、長期的に利用し続けられる・自分に合った口座を選ぶのが大切です。中でも専門のサポート会社は、国内にいながら海外銀行の比較から提案、翻訳、助言などといったサービスを提供してもらえるので、この機会に利用を検討してみてはいかがでしょうか?

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「海外銀行口座開設」のプロフェッショナル

合同会社PPS吉岩勇紀代表
合同会社PPS
吉岩勇紀代表

2007年創業、これまで2,500人以上の海外銀行の口座開設をサポート。独自の人脈と豊富な知識で海外銀行とのコネクションを築く。現在はプライベートバンク(モナコ)・アクレダ銀行(カンボジア)・JDB銀行(ラオス)をはじめ、計8銀行の口座開設をサポートしている。

※2023年4月20日調査時点